どうして世のなかのひとは、自分がやっていることに理屈をつけたがるんだろう、とふとおもう。正当な理由とか意味をくっつけたがる。正当化するために何十年も生きているのだ。回顧的な霧のなかにしずんでいったかもしれない。「ほんとうの愛なんて歌のなかだけよ」という歌を、なんの脈絡もなくおもいだした。なんてすごい歌詞だろう、とおもう。こんなふうに断定されてしまうと、ひとは生きていくのがつらくなってしまうだろう。イミなんて虚構だとうたっているのだから。 もちろん、イミなんか、すぐにみつかる。
まぁ、ここだけを抜き取るのもアレだけどね、でもあれこれと続いたあとにぽっと「しかし、わたしは、どうしてこう、いつだって、イミのないことしかしないんだろう。まるで、そのためにだけ生きているみたいだ。」と吐き出されるとね。意味を求めてだなんて、なんて健康的なんだろう。意味を表明するなんてウソくさいや。