40年ぶりに見る『ジョンとメリー』のなんとほろ苦いことか。おおかたのところは忘れてしまってるのだが、スパゲッティを茹でるのに鍋に入らないからと、バキバキに折って、しまいにはフライ返しのようなので上から押さえつける、このシーンはすごく覚えていて、自分で茹でる度に思いだしてた、この40年間。あ、そのようなことがホロ苦いってんじゃないですけど(笑) ちょっと記憶違いは、このとんでもないことをやらかすのは、ミア・ファローでなくて、ダスティ・ホフマンの昔の女ルース(サニー・グリフィン)でした。でもメリーもそんなことしでかしそう。いまこうして見返してみると、男と女の立場が入れ替わってくるのをもうすでに先取りしてたんだなと感心。 バーで初めて出会ったジョンとメリーが「レコードを聞きに来ないか」「いいわ」とその日のうちにベッドイン。そこから24時間だけの映画で、時間軸はその24時間から過去に飛んだり、未来に飛んだり、ところがそれが不思議と苦痛にならないのは構成がいいんだろうな、と思ってたら、本を書いたのが「シャレード」の原作者ジョン・モーティマーだった。
実はこの映画、高2、もう高3だったか、試写会に抽選であたって、こういう映画だから、カップルでご招待というわけ。そのときちょっとつきあってた洋子ちゃん(仮名)を誘って行ったんだけど、ふつうね、こんなの見たら、ついその気になってしまったりするのに、いまの高校生ならどうなんでしょねぇ。せっかく二人で見たってのに何の進展もなく今に至る(微笑) ちゅうか、その洋子ちゃん(仮名)とももう30年以上まったく何の連絡も会ったこともない。そのような縁だったのでしょう。ちょっと洋子ちゃん(仮名)のことを思いだして、ほろ苦かったの(笑)