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20100920 Mon [長年日記]『赫い髪の女』調子こいて、『赫い髪の女』を見ようとしたのだが挫折。まぁ、これも何度も見てることだし。というわけで、かわりに中上から数編引用。
光造が女陰に指をあておしひろげると、「そこに」と女は間のびした声で言った。女は光造の体にのしかかろうとして足に足をからめた。光造にまたがったまま乳房を光造の胸にこすりつけるように体を倒して耳に息を吹きかけ「足が反りくりかえるくらいの気持ちやった」と言う。光造が色艶の悪い髪が愛しいと撫ぜると窓の外を見て「ああ」と首をふり、「雨降ってるから今日もこんな事しておれるねえ。いつまでも雨ばっかし降らへんけど」と言った。唇を光造の喉首に圧し当てた。赤い髪の女の唇が唾液で濡れて非道く温い、と光造は思った。 赫い髪の女は美しい。
女は乾きに耐えかねていたように、広文の唾液を飲んだ。その女は口いっぱいにほおばった舌が広文のもう一本持っていた性器だと言うように舌をからめ力を籠めて吸い、性器が奥深く入る度に声をつまらせる。その声にあおられたように、広文は、乳房を揉み、犬さえそんなふうな仕草はしないほど自分の体の中にあるわいせつな心そのものの固い塊になって、声をつまらせ、身をよじり快楽に体が熱を帯び赤く光っているような女の体の中に入っていこうとして、腰を動かす。
由明はそんな幻を女が見聴きする事のないようたっぷり毎日楽しませてやると言い、舌なめずりし、淫乱な男に出喰わしてよかったとつぶやいて戸口から雨でけぶったのぞき、外を山が風で揺れ欅の梢が寒々と空に突き出している変哲もない景色だと眼を離し、女に山の中にいると月経の女陰に顔をつっ込んでなめてみたくなったり、女が一等羞かしくなるような形でやってみたいと思うと言い、女が泣き出すのを見て、外へ行ってもろくな事がないからと蒲団に入り直そうと誘った。 女は蒲団に入ってもまだ泣いていた。唇を吸いつづけながら、雨を止める事も風を止める事も無理だから、肉が溶けて腐っていた御人の体が痛み続けてこらえたあげく腐った肉が精気をとりもどし溶けた肉が固まり元にもどって今由明としてここにいて、怒張したものを女の手に握らせていると思えと言った。女の耳元で、ここは町だからまだましだがこの時季に山の中で雨に降られるとたとえようもなくさみしいと言い、そこにいる男の誰もが口では言わないが、女を欲しい、なめたり吸ったり頬ずりしたりこねくり廻したりされたりする女が欲しいと思っていると言った。
女は男を閨の中で子供を扱うように愛撫した。雨戸を閉め、いかほどに強い臭気であろうと、芳香であろうと用意に入り込めないよう硝子戸を閉め、灯りを落とした暗がりでの中で、女は湯の匂いを立てる男を仰むけに寝かせ、のしかかり、顔中を撫ぜ廻し、唇で吸い、舐めた。
しっかし女と腕相撲して負けるか、オレ。 |
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