額をまた仕入れてその置き場所を作るために、棚1段以上を占めているSTUDIO VOICEの一部を外に引っ張りだした。で、つらつら眺めていた。
《写真が現実以上に心に突き刺さる時があるのは、いったい何故なのか? しかも、その理由を語り得る言葉を私たちは持たないのだ。そして思う、自分の見ている世界は、本当に唯一無二の世界なのかと?と。写真に殉じた者たちは、答えがNOであることを知っていた。見よと命じられた世界ではなく、研ぎ澄ました感性で新たなヴィジョンを凝視し、写真へと写し取るのだ。共通理解を超えた、でも確かに存在する"何か"が、私たちの胸に突き刺さる。見る者の心に新しい地平を切り開く、そんな力を持つ写真に出会えることは幸福だ。写真を変革する者たち、彼らがどんな世界を見てきたのか知ることは、最も刺激的な作業に違いない。》(STUDIO VOICE 2004/1)