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20051120 Sun [長年日記][book] 本日の『虞美人草』《愛の対象は玩具である。神聖なる玩具である。普通の玩具は弄ばるるだけが能である。愛の玩具は互に弄ぶをもって原則とする。》 アフォな人のために注釈:ここでいう愛の玩具というのは決して大人のオモチャでありませんことよ。続いて 《我を立てて恋をするのは、火事頭巾を被って、甘酒を飲むようなものである。調子がわるい。恋はすべてを溶かす。角張った絵紙鳶も飴細工であるからは必ず流れ出す。我は愛の水に浸して、三日三晩の長きに渉ってもふやける気色を見せぬ。どこまでも堅く控えている。我を立てて恋をするものは氷砂糖である。》 かと思へば 《女の二十四は男の三十にあたる。理も知らぬ、非も知らぬ、世の中がなぜ廻転して、なぜ落ちつくかは無論知らぬ。大いなる古今の舞台の極まりなく発展するうちに、自己はいかなる地位を占めて、いかなる役割を演じつつあるかは固より知らぬ。ただ口だけは巧者である。天下を相手にする事も、国家を向うへ廻す事も、一団の群衆を眼前に、事を処する事も、女には出来ぬ。女はただ一人を相手にする芸当を心得ている。一人と一人と戦う時、勝つものは必ず女である。男は必ず負ける。具象の籠の中に飼われて、個体の粟を喙んでは嬉しげに羽搏するものは女である。籠の中の小天地で女と鳴く音を競うものは必ず斃れる。》 そう、明治であれ、大正、昭和であれ、平成であれ、勝つのは必ず女なのだ。それを男のほうが女より強いと勘違いするアフォ男のいかに多いことか。かうゆうことを書いてゐるかとと思へばまた 《花の香さえ重きに過ぐる深き巷に、呼び交わしたる男と女の姿が、死の底に滅り込む春の影の上に、明らかに躍りあがる。宇宙は二人の宇宙である。》 Maggie's Farm書き綴るもうっとおしいのだが、人民を大切にしない王は必ずや斃れる。国は滅ぶ。肝に銘じておきやがれ。 I ain't gonna work for Maggie's pa no more. |
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