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20060501 Mon [長年日記][cine] 東陽一『ラブレター』私はある日突然、甘美な性を知った。「女の身体は、足から頭のてっぺんまで性器になるんです」奔放に生きた詩人、金子光晴。この映画は彼が愛人にあてたラブレターをベースに、30歳以上も年の違う男女の愛と性の軌跡を描き、女性客も動員した大ヒット作である。詩人の小田都志春が有子の家に通い始めて、すでに6年。「トシ兄ちゃん」「ウサギ」と呼び合う二人だが、彼の来る日は決まっておらず、有子の寂しさが極に達した頃、ひょっこりと姿を見せるのだった。寂しさで倒れた有子を敷きつめたビニールの上で行水させるやさしさを見せることもあれば、嫉妬から下半身に自分の名の刺青を彫るといった奇行もみせる都志春。籍も入れたり抜いたりと身勝手な彼だが、有子は彼のわがままをすべて受け入れていた。しかし都志春の子供を身篭りながらも彼の反対にあい、堕ろしたことから、彼女の精神は徐々に破綻をきたすのだった…。主演の有子には妖美なエロチシズムの中に独自の透明感を漂わせる関根恵子(現:高橋恵子)。女性映画の第一人者・東陽一監督の手により情感溢れる作品へと仕上がっている。 関根恵子、中村嘉葎雄、加賀まり子、仲谷昇というキャスティングのどこがにっかつロマンポルノでんねん。金子光晴ってこんなんやってんねぇ、もっと硬派だとばかり思ってた。それでもなお中村嘉葎雄はどうもイメージ的にしっくりこない。それに対して、関根恵子の透明感と加賀まり子の毒っぽさは最高。 |
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