『イージー・ライダー』にしろ、『俺たちに明日はない』にしろ、当時ニューシネマと呼ばれたのは、けこう破滅型で、行ってまえ!でもあとは...という、けっこうその時代をついてたのね。だから逆に「死に様じゃなくて、生き様が問題なんだよ」と言いながらも、けっこうそれらの、三島由紀夫のあの一件も含めて、妙に死に様に憧れていた。 そして今、この『バニシング・ポイント』を見ると、意外とラストがしょぼいことに気づく。もっと壮絶に砕け散ったかと思っていたけど、う〜ん、何というか、その時でも、三島のような最期より、むしろこの程度のしょぼいラストだったからこそ妙な共感をおぼえたのかもしれない。そういえば、福田善之の『真田風雲録』における真田幸村のしょぼい最期がいいなぁなんて話してた。 あ、この映画はある意味、カルトで、検索かけたら、克明に解説してるサイトもあるのでさがしてみ。何とは無しに心にひっかりが残る映画であることにはちがいない。