'79年のATG配給。といってもこの頃にはボク自身ATGともご無沙汰でした。オッサン化しつつあった時期でもありましたが。というわけで、まったく知りません。抜け落ちていました。
ごく普通のOL23歳....あ、いきなり最初のシーンってのは、高校時代の先生と「あおい」という名の連れ込みホテルに(^。^;) いや、ボクの場合はそんなおいしいことなんかありません(爆死) いや、余談w ゑっ?それで処女喪失なの?いくら時代とはいえ、70年代、それももう80年かって頃に23歳まで処女って、今から考えても想像できません。 ま、それはどうでもいいのですが^_^; このKekoを演った若芝順子って女優、この『Keiko』からぷっつり。jmdb.jpでさえ、リストアップされてるのは『Keiko』だけ。ぅ〜ん、わからんでもないが。決してスクリーン映えする美人じゃないし、演出なのかもしれないが、公開の'79 年当時にしてもセンスのなさはどうよ。まったくオサレじゃないのですね。めっさ、ズブの素人くさい。だいたい映画のつくり自体も素人くさいというか、河瀬直美の『萌の朱雀』なんかはこの系譜をひいてんじゃないか。そんなところで受けたんじゃないでしょか。ちなみにこれで日本監督協会新人賞受賞です。 さて、なんでそんなことになるかっていうと、監督のクロード・ガニオンってのはカナダ人で日本語ばりばりってわけじゃない。だから脚本があって無いに等しい。いちおう役者さんを起用してるんだけど、いちばんリアリティーがあるのが、周旋屋のオヤジと原チャ屋のオヤジ。この二人、ほんとに周旋屋だったり、原チャ屋だったりのずぶの素人 ^_^; というわけで、撮影は即興で行われたらしい。ある程度のプロットとか、どういうシーンなのかは決められてはいるらしいが、決められたセリフはないに等しい。だからなのか、Keikoの最初の恋人になる勝とのキスシーンは妙なリアリティがあるのだよ。はい。 DISCASのロキュータスさんのレビューを引いておくと《主人公Keikoのキャラクターが「面倒くさい女」で好きになれず、申し訳ないが、主役の女優も、男優も魅力を感じず、演技も「ポルノ映画の服を着ているシーンのようなシラジラしいもの」に思えて退屈でした。 それが、後半、主人公の先輩カズヨというキャラクターが出てきて、映画が一変しました。》 ズバリですね。「面倒くさい女」(^.^;) いやまさにカズヨ役のきたむらあきこが出てくるまでもったよ。そこまでで投げ出されてもしょうがないかもしれない。彼女の登場で意外なほうへ話が進んで行って、ロキュータスさんも言うようにきたむらあきこでもってる映画といっても過言でないかもしれない。あ、銭湯シーンで全裸のおばちゃんとかまで出てくる。そんなのはクロード・ガニオンにとってのカルチャーショックな世界を描きたかったんでしょうw
ちょっと気になる映画で、桃井かおりと奥田瑛二の『リバイバル・ブルース』もチェックすることにします。